「田根ビジョン」by 慶応大学 小林研
2012年07月11日
今回、慶応大学から「田根ビジョン」の提示がありましたので、プロローグのみ転載します。
「田根ビジョン」プロローグ ≪小林研のビジョン≫
■ これまでの活動概要
慶応大学小林研究会は、平成19年の池奥ワークショップをきっかけに以降5年に渡って田根での活動を続けてまいりました。その間には毎夏のMITとの協働ワークショップや、高畑町のさくら番場のデイサービスセンターの建設など田根の未来像を地域の皆様と一緒に考え、時には学生のアイデアを地域に示すことで刺激とし、時には実際の建築設計を通じて新たな地域介護システムそのものを始めるきっかけを創りだしました。私たちの大学研究会としての建築設計とまちづくりのアカデミックなバックグラウンドを実際の田根のリアルな現実にどう応用していけるかという試行錯誤を通じて、閉じた地域の現実に如何に他所者が介入できるかというこれからの都市(・地方)問題に対する社会的な挑戦をしてきました。
■ 活動の拠点づくり
平成20年に谷口町の空き民家をお借りし、小林研の田根での拠点とすることで、これまで以上に具体的に地域に根ざした内容へと小林研の活動が移って行きました。これまでに土間・建具の改修、MITとのワークショップや、お世話になった地域の皆様をお招きした一日限定ビアガーデン「田根・坐・ガーデン」など様々な試みを行いました。谷口町の空き民家で過ごす中、近隣の方々に大変心温かい手助けをたくさんいただき「地域の中での小林研」を強く意識するようになると同時に、今後空き民家を単なる小林研の夏の拠点としてではなく、1年を通じて谷口町の皆様に開かれた場所として位置づけられないかという考えに至りました。また、「そともの」として田根に訪れていた従来の関係性から、空き民家を拠点に谷口町、そして田根全体のまちづくりを地域の皆さんと協働で行っていきたいというビジョンを持つようになりました。田根での活動を通じて今まで小林研が感じてきた従来の地方の限界とこれからの地方のかたちということ、具体的には地域のサステナブルな未来のためにいかに同じ価値観の「そともの」を受け入れ、「うちもの」が地域の将来を現実的に考え、作っていけるような場を作り出していきたいと考えています。
■ 地域と地域をつなぐ
さらに、私たちは昨年3月11日の東日本大震災以降、被災地である福島から移住者を田根の空き民家へ受け入れるという「地方が地方を支えるプロジェクト」を発足させました。都市―地方」の一元的な関係性を越えて地方同士がつながり、地域のリソースを活用し共に関係し合いながら、発展的に地方の未来を変えていくというビジョンを掲げて活動してきました。今夏以降、移住のために空き民家の補修を進めていくと同時に、地方移住のモデルとなるよう受入れプロセスの迅速化、問題の解消に向けて田根の皆様をはじめ、様々な関係者の皆様と連携をとっていきたいと考えています。
■ これからの小林研と田根
小林研は今後研究を進めていくにあたり、外から来て地域の中で活動を行う人々を「そともの」、地域住民の人々を「うちもの」と呼ぼうと考えています。そして、彼らの接点となる場をつくり、田根の将来についてオープンな議論や活動を行っていきます。谷口町の空き民家は『「そともの」と「うちもの」をつなぐコモンスペース(共用空間)』として短期的に滞在しながら「そともの」と「うちもの」が交流できる空間へと変えていきます。また、池奥町の空き民家は「地方と地方をつなぐ」ために、被災地などから移住者を受け入れ、共に田根の将来を考える空間として、改修を行っていこうと考えています。
以上、今年も田根における学生を中心とした活動にご理解とご協力をいただきたく、地域の皆様のご参加をお願い申し上げます。
慶応義塾大学 小林博人+小林研究会
「田根ビジョン」プロローグ ≪小林研のビジョン≫
■ これまでの活動概要
慶応大学小林研究会は、平成19年の池奥ワークショップをきっかけに以降5年に渡って田根での活動を続けてまいりました。その間には毎夏のMITとの協働ワークショップや、高畑町のさくら番場のデイサービスセンターの建設など田根の未来像を地域の皆様と一緒に考え、時には学生のアイデアを地域に示すことで刺激とし、時には実際の建築設計を通じて新たな地域介護システムそのものを始めるきっかけを創りだしました。私たちの大学研究会としての建築設計とまちづくりのアカデミックなバックグラウンドを実際の田根のリアルな現実にどう応用していけるかという試行錯誤を通じて、閉じた地域の現実に如何に他所者が介入できるかというこれからの都市(・地方)問題に対する社会的な挑戦をしてきました。
■ 活動の拠点づくり
平成20年に谷口町の空き民家をお借りし、小林研の田根での拠点とすることで、これまで以上に具体的に地域に根ざした内容へと小林研の活動が移って行きました。これまでに土間・建具の改修、MITとのワークショップや、お世話になった地域の皆様をお招きした一日限定ビアガーデン「田根・坐・ガーデン」など様々な試みを行いました。谷口町の空き民家で過ごす中、近隣の方々に大変心温かい手助けをたくさんいただき「地域の中での小林研」を強く意識するようになると同時に、今後空き民家を単なる小林研の夏の拠点としてではなく、1年を通じて谷口町の皆様に開かれた場所として位置づけられないかという考えに至りました。また、「そともの」として田根に訪れていた従来の関係性から、空き民家を拠点に谷口町、そして田根全体のまちづくりを地域の皆さんと協働で行っていきたいというビジョンを持つようになりました。田根での活動を通じて今まで小林研が感じてきた従来の地方の限界とこれからの地方のかたちということ、具体的には地域のサステナブルな未来のためにいかに同じ価値観の「そともの」を受け入れ、「うちもの」が地域の将来を現実的に考え、作っていけるような場を作り出していきたいと考えています。
■ 地域と地域をつなぐ
さらに、私たちは昨年3月11日の東日本大震災以降、被災地である福島から移住者を田根の空き民家へ受け入れるという「地方が地方を支えるプロジェクト」を発足させました。都市―地方」の一元的な関係性を越えて地方同士がつながり、地域のリソースを活用し共に関係し合いながら、発展的に地方の未来を変えていくというビジョンを掲げて活動してきました。今夏以降、移住のために空き民家の補修を進めていくと同時に、地方移住のモデルとなるよう受入れプロセスの迅速化、問題の解消に向けて田根の皆様をはじめ、様々な関係者の皆様と連携をとっていきたいと考えています。
■ これからの小林研と田根
小林研は今後研究を進めていくにあたり、外から来て地域の中で活動を行う人々を「そともの」、地域住民の人々を「うちもの」と呼ぼうと考えています。そして、彼らの接点となる場をつくり、田根の将来についてオープンな議論や活動を行っていきます。谷口町の空き民家は『「そともの」と「うちもの」をつなぐコモンスペース(共用空間)』として短期的に滞在しながら「そともの」と「うちもの」が交流できる空間へと変えていきます。また、池奥町の空き民家は「地方と地方をつなぐ」ために、被災地などから移住者を受け入れ、共に田根の将来を考える空間として、改修を行っていこうと考えています。
以上、今年も田根における学生を中心とした活動にご理解とご協力をいただきたく、地域の皆様のご参加をお願い申し上げます。
慶応義塾大学 小林博人+小林研究会
Posted by
田根地区・地域づくり協議会
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20:14
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